<<釣行記>>
<<天田>>
淀川でハゼを釣ってきましたので報告します。
昨年は同じ時期に2回行きましたが2回とも5匹しか釣れず、今回はそのリベンジです。
東西線「海老江」駅で降り、国道2号線を西へ、淀川の橋の手前に「山口釣具店」があり、ここで仕掛と餌のごかいを買います。
釣り場は戒能さんに教えてもらった、川の東側を下り、阪神高速・阪神電車の鉄橋の下、電車が通る度にガーガーとやかましい釣り場ですが、これも不思議、時間と共に慣れます。
満潮が午後3時半頃なので、それにあわせて出かけました。ハゼは満潮と共に岸に寄って来ます。
2時半頃から釣れ出して、4時半に納竿。浮き下30cm位と浅く、しかも岸から3〜5mの近いところで、底が見えるようなところで釣ります。
実は釣りそのものより、色んな人がよってきて講釈をたれます。
必ず人が寄ってきて話しかけてくる。そのやりとりが面白くて楽しい。
釣りですから、いろんな条件で釣れたり釣れなかったり。
だから何処で釣れているとの情報も翌日には変わっています。
実は前日の水曜日に女房と出かけましたが、山口釣具店のシャッターが下りていて、仕掛も餌も購入できず、約1時間半、二人で釣具店の前で座り込んで4時15分頃トボトボと帰ってきました。
翌日聞いてみると病院へ行っていたそうです。
「火曜日定休日と書いてあるけど昨日は水曜日、それに午前中電話で店開けてるか確認したのに云々」と言いたかったけれど、おばちゃんが「すいません」といかにもすまなさそうに言うものだから、何も言えなかった。
前日の水曜日、餌も仕掛もなく国道の橋の上で釣っているのを眺めていると、自転車の乗った
おばちゃんが話しかけてきました。
「昔なあ、よう父親に連れて行ってもろうて釣りました。せやさかい釣ってるのを見ると身震いがするんよ」
「はあ、そうですか」
「昔はそこら掘ったらゴカイが出てきたんやけど、今はあかんか?」
「釣り道具屋で500円で売ってるよ。その釣り道具屋がしまってるんで困ってまんねん」
橋の下で釣っているのを見て、
「あかん、あかん、撒き餌をして魚集めな、釣れるかいな」
「へー、何撒きますねん」
「糠を炒って、それに○○を混ぜて撒くねん」
「砂と一緒に団子にして撒くの」
「そうや」
「今から何処へ帰るの?」
「十三や」
「気いつけて帰りや」
「うん、あのなあ、鳥のささ身を細うに切ってもよう釣れるよ」
今日は早速糠炒って持ってきたけれど、水を汚せへんかと思うて撒きませんでした。鳥のささ身は今日試して1匹釣れました。しかし若鶏のささ身は柔らかくて細切りは難しい。
今日の釣りはどうか。未だハゼは小さい。しばらくして別のおじさんが見に来て
「釣れるか?」
「あまり釣れません。ハゼはいつまで釣れるの?」
「そりゃあ、11月、12月頃まで釣れるがな。その頃になると大きくおなるし」どうもおじさん実際にはやっていないみたいな口ぶり。ブレザーを着てネクタイを締めて、ポケットに手つっこんで、まるで吉本の芸人みたい。
別のおじさんが来て
「向こう岸に桟橋が見えてるやろ。あそこは水も綺麗やし、入れ食いやで」
また別のおじさんが来たのでこの話を
「向こう岸の桟橋は入れ食いやそうやけど、どうなん?」
「あかん、わしも行ってけど、1匹も釣れなんだ」
おじさんたちとの会話が面白い。
隣で釣っていたおじさんが帰るらしい。
「これやろか」と釣ったハゼ数匹をくれました。
「どうして食べるの? から揚げですか?」
「から揚げにして、干して、挽いて、それを出汁にすると美味しいよ」
大変手の込んだ事をするもんだ。
「家へ持って帰っても、淀川のハゼ言うたら、誰も食いよれへん。
武庫川で釣って来たゆうたら食べよる」
こんな話を聞いて食べる気がしなくなった。
私が行った時から帰る時まで、石ころを積んだり何もせずに居たおじさんが居ました。ええ年をしてなにしてるんやろ。白いシャツ、白いズボン、白い靴履いて。そういう私も小さいハゼを相手にこんなところまで来て。
釣果は写真の通り。5匹程隣のおじさんにもらった。
|